2008年11月13日木曜日

■ろうそくを三本立てて

 三鷹の病院へ友人をお見舞いに。入院以来、何も食事がとれていないと聞いていたので、途中で何を買おうかと悩む。けれど結局、彼女の誕生日ケーキにも代わる小さなレアチーズケーキを買い、私は先を急ぐ。
 「元気そうでしょ」「うん、ちょっと目が虚ろだけど」「ははは」。私たちは飲み物をそれぞれ買って喫煙所へ。そして。
 「じゃーん」。私は家から持ってきたろうそく三本を彼女に見せる。「も、もしかして…!」「もしかしてだよーん。一日早いけど、お誕生日祝いしよう」「うわぁ!」。
 買ってきたレアチーズケーキを出して、そこに三本、ろうそくを立てる。ろうが落ちないように気をつけながら火をつけて、ハッピィバースディの歌を歌う。彼女が素直に喜んでくれるから、私もとても嬉しくなる。
 病院内でのこと、今の心持ちなどを話してくれる彼女。早く退院できるといい。待ってるからね、と、約束し、病棟を出る。
 その足で国立へ。初めてお会いするのに初めてという気がしない。あれやこれやお話しているうちに私がうつらうつらしてしまう。全く、初対面の人の前で何やってるんだ、と自分を叱咤してもその勢いは止まらず。まぶたが半分下りてきてしまう。
 そしてその方は心配してか、帰り道、わざわざ遠回りして私の最寄の駅まで送ってくださる。殊勝なお方だ。ありがとうございます。また後期の展覧会でお会いしましょうと言い交わしお別れする。
 用事を二つこなすことは、今の私にはちょっとしんどかったのかもしれない。自分では全く気づかなかったけれども。でも、今日二人に会えてよかった。まだ頑張れる、まだやれる、と上を向く元気が出てきた。二人に感謝。
 さぁあとは。娘が帰ってくるのを待つだけ。そしたら彼女の勉強につきあい、夕食。あぁ献立何も考えていなかった。何にしようか。スパゲティとサラダで誤魔化すか。

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