2008年11月12日水曜日

■この憂鬱もいずれは消えてなくなるもの

 朝からのだるさが今ひとつ抜けきらない。とはいっても一日は回っていく。気づけば娘が学校から勢いよく帰宅する時間。
「ママ、今日、好きな人が帰るの待っててくれたんだよっ」
「へぇ、そんなこともあるんだ」
「荷物用意してたら一人になっちゃって、でもそしたら、廊下で好きな人が待っててくれたの」
「すごーい!」
「へっへっへー」
「よかったじゃん」
「うん! じゃぁ行ってくる!」
それだけ言い残し、彼女は学童へと飛び出して行った。
 その勢いにつられて、私は椅子から立ち上がる。とりあえず部屋の掃除をしてみよう。その次はプランターに水遣り。その次はお風呂場掃除。その次は。トイレ掃除がいいか。
 思いつくままとにかく片づけを為してみる。こういうときは余計なことを考えず一心不乱に動けるものを為すのがいい。
 そうしてひとつひとつ片付けてゆくうち。なんとなく背中が軽くなり、なんとなく肩が軽くなり。ようやくひとつ、深呼吸できるくらいになっていた。
 もし太陽が出ていたら、もう西に傾く時間。私はベランダに出て伸びをする。西の空も東の空も南の空も、みんな灰色一色。微かに雨も降っている。この雨はこのまま強くなるのだろうか。それとも止んでくれるのだろうか。明日は写真展の会場で人と会う約束がある。雨が止んでくれると助かるのだが。
 何度省みても思う。昨日はちょいと頑張りすぎた。でもそれなら、今日休んで明日また歩き出せばいい。それだけのこと。
 そしてこの憂鬱とも適当につきあえばいい。いずれは消えてなくなるだろうから。

 さて。夕飯は何にしよう。私は冷蔵庫を覗く。そうだな、けんちん汁でも作ろうか。ご飯はわかめと鮭の混ぜご飯にして。多分そうすれば彩りも明るくなるよね。

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